【神戸】垂水センター街~マリンピア神戸
僕は時々、目的地を決めないまま家を出る。
街に繰り出すとき、旅行に行くときでも。
理由の一つはただ、僕が極度の面倒臭がりということだ。
けれどそれだけではなく、目的地までの道のりが「途中の道」になってしまうことを、僕は嫌っているのだと思う。
垂水は僕にとって、「途中の道」だった。
姫路に行くときも、淡路島に行くときも、僕は垂水の街に見向きもしなかった。
垂水センター街を歩いた。五色塚古墳に登った。
そこにしかない歴史、そこにしかない景色が、きっとどんな場所にもある。
たくさんの生活が根差していて、僕にとって目的地でなかった街を目的地にしている人がいる。
ふとそう思った。
通る街、通る道のひとつひとつを踏みしめる。
そこにしかないものを、見逃してしまわないように。